よくドライヤーなどの熱で髪の毛が痛むといわれていますが、決して熱で痛むわけではありません!!
どちらかというと『摩擦』で痛むと考えた方がいいです。
この熱で痛むといった要因には、キューティクルの耐久温度にあるのかもしれませんが、1枚のキューティクルは平均70℃が耐久温度として認識されています。
しかし、皮膚と一緒で表面のキューティクルの下にはあたらしいキューティクルが控えています。
なので、実質キューティクルが熱に耐える温度の考え方は
表面のキューティクル + 新しいキューティク = 熱に耐えれる温度
なので痛むレベルに達するには70℃ではなく300℃以上にならないと燃えたり溶けることはありません。
しかし、なぜそもそもキューティクルははがれてしまうのか?
想像してみてください・・・
①ジャガイモが目の前にあり、それにドライヤーを15分ほどあてます。さてどうなるでしょう?
じゃがいものの皮がパリパリになりますよね。
しかし!?
②根がついていて土に埋まった状態であてた場合は水分が補給されパリパリにはなりません。
※①は髪の毛に例えると毛根が頭皮から抜けている毛の状態。②は毛根が頭皮からしっかり生えている状態。
もし、熱で痛む、キューティクルがはがれるという原理が正しければ、ジャガイモの皮はがれてこないといけませんよね?
そうなんです。熱をあててるだけでは、実はジャガイモの皮ははがれないのです。
でわどうのようにすればはがれるか?
常温でもジャガイモの皮ははがせます。ジャガイモの皮の温度が高ければ高いほどはがしやすくなります。
どのようにはがしすか?
手でむしったり、皮むき器などをつかったりしてはがします。
これを髪の毛におきかえると、常温でも手ぐしなどではがれ、ドライヤーなどをあて温度を高くすれば手ぐしでももっとはがれやすくなります。
というようにキューティクルは熱ではがれるのではなく、熱ではがれやす常態にするだけなのです。なので決して熱でキューティクル=髪の毛が痛むわけではありません。
しかしそのあとの手ぐしなどをする際、髪の毛と手との間に摩擦が生じキューティクルを削り取ってしまうのです。これが痛みの原因です。
では、どのようにこのキューティクルの摩擦を防げばいいのか?
お風呂に浸かれば、皮膚はふやます。
キューティクルも同じようにふやけます。なのでぬれた後はふやけた状態を綺麗に整えるために、ドライヤーの熱でキューティクルをやさしく押さえつけるように手ぐしをとおして乾かします。これは常温ではキューティクルは押さえつけることができないからです。
ここで大事なので摩擦です。ひっかりがもしあれば手ぐしを無理に通さず、手を抜きやさしくほぐしてあげて乾かしてあげてください。また、引っ掛かりを減らすために指どおりをよくしてくれるアフタートリートメントなどを付けてあげます。そうすればすべりがよくなり摩擦はかなり軽減できます。
摩擦→キューティクルがはがれる→髪の栄養分が抜け出しやすくなる
これが髪の毛が痛むメカニズムです!!!!
アイロンやコテをする際も一緒です。
アイロンやコテの熱では髪の毛は傷みませんが、キューティクルがはがれやすい温度で引っ張って摩擦を過度にかけすぎ、自分でキューティクルをはがしてしまい結果、髪の内部の栄養分が抜け出しやすい状態になり髪の毛が痛んでいくのです。
ためしにアイロンをする際、いつもの2~3倍の速度でアイロンをしてみてください。
驚くほどのツヤと手触りにかわりますから・・・・。